日々の花 012 (06月15日)
日々の花の第十二回目です。溜ったものや日々新たに撮影した写真の中から選定していきますが、基本的には植物全体の姿と花に近づいて花を撮影したものの二つを基本として掲載しています。
本日(06月15日)については、キョウチクトウ(白、赤)、タイサンボク、シマトネリコ、ギンバイカ(マートル)を掲載します。
キョウチクトウ(白、赤)
キョウチクトウ(夾竹桃)は、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木もしくは常緑小高木です。庭園樹や街路樹に使われていますが、中毒事例がある危険な有毒植物としても知られており、強力な毒成分(オレアンドリンなど)を含んでおり、キョウチクトウを植えた周りの土壌や燃やして出た煙にも毒性が残っていると言われています。
インド原産で、日本へは中国を経て江戸時代中期の享保年間か寛政年間に渡来したと言われています。暑さや乾燥に強く、世界中の乾燥地で繁茂していていますが、原産のインドでは、河原や道路脇などに生えています。花色は淡紅色が普通ですが、紅色、黄色、白など多数の園芸品種があります。
拡大した花
拡大した花
タイサンボク
タイサンボク(泰山木)はモクレン科モクレン属に属する常緑高木で、ダイサンボク、ハクレンボクともよばれます。アメリカ南部を原産としており、日本に渡来したのは明治時代初期で、新宿御苑に植えられたのが始まりだとされています。雄大な樹形と堂々たる純白の大きな花を観賞するため、各地の公園、庭園、街路に植栽されます。
日本の気候風土に適応して、丈夫なため急速に日本国内に普及しましたが、現代の漢字表記では大山木や泰山木で、花や葉の大きさを中国山東省の名山である「泰山(タイサン)」にたとえて賞賛するものとされています。しかし、名前の由来としては花を大きな盞(さかずき)に見立てて「大盞木(たいさんぼく)」とする牧野富太郎博士の説が有力だと言われています。
拡大した花
シマトネリコ
シマトネリコ (島梣) はモクセイ科トネリコ属で、熱帯や亜熱帯の山間に自生する常緑小高木で、別名はタイワンシオジ、タイワントネリコ、タイトウシオジ、ケタイトウシオジとも呼ばれています。日本では沖縄県に、その他中国、台湾、フィリピンからインドの熱帯、亜熱帯地域に分布しています。
本種は風にそよぐライトグリーンの新葉が爽やかであり、その樹形の様子から「庭で育てる観葉植物」とも称されており、常緑樹特有の陰鬱な雰囲気がないことから、住宅などのシンボルツリーとして高い人気があります。
拡大した花
ギンバイカ(マートル)
ギンバイカ(銀梅花、銀盃花)はフトモモ科ギンバイカ属の常緑低木で、地中海沿岸及びヨーロッパ南西部を原産地としており、イタリア語でミルト(Mirto)で、英語でマートル(Myrtle)と呼ばれています。5月から7月にかけて咲く白い花が梅に似ているとして、日本では「銀梅花」と呼ばれています。
ヨーロッパでは愛の女神に捧げる神聖な植物とされており、結婚式の花輪など祝事に使われます。別名は「銀香木」「祝いの木」などと呼ばれています。英国名のマートルはハーブ名でもあり、葉を揉むと甘い香りを放ちます。
本種は乾燥や暑さに強く、病害虫も少ない丈夫な樹木で、葉が密生し刈込にも耐えられることから生垣にも向いており、トピアリー(動物や円錐などの形に整姿した木)にすることもできます。
拡大した花








