日々の花(032)(10月17日)
日々の花の第三十二回目です。本ブログには日々新たに撮影した写真の中から選定していきますが、基本的には植物全体の姿と花に近づいて花を撮影したものの二つを基本として掲載しています。
植物の判別はスマホアプリのPicture Thisによる判別機能を中心にしており、その他の判断材料については、みんなの趣味の園芸(NHK)、LOVEGREEN、庭木図鑑植木ペディアなどを主に利用しています。当該植物の様々な説明についてはWikipedia、みんなの趣味の園芸(NHK)、Picture This、LOVEGREEN、庭木図鑑植木ペディア、コトバンクなどに記載されているものを参考にして、自分なりの文章にした上で記載しています。
本日(10月17日)については、ヒガンバナ、アカジソ、ニラ、モロヘイヤ、ローゼルを掲載します。
ヒガンバナ
ヒガンバナ(彼岸花)はヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年生草本で、原産地は中国大陸であり、日本においては史前帰化植物に分類されて、日本全国に分布し、人手の入った様々な箇所に生育しています。別名には曼珠沙華(マンジュシャゲ)、カミソリバナ、シビトバナ、トウロウバナなどがあり、学名からリコリス・ラジアータとも呼ばれます。
秋の彼岸(9月)の頃に、花茎の先に強く反り返った鮮やかな赤い花を咲かせ、秋の終わりに葉が伸びて翌年の初夏に枯れるという、多年草としては特殊な性質を持っています。地下の鱗茎(球根)に強い毒性を有する有毒植物ですが、かつて救荒作物として鱗茎のデンプンを毒抜きして食べていました。かつては、有毒であることを利用して、ネズミ、モグラなどの被害を防ぐために畔に植えていました。
ヒガンバナの花
アカジソ
アカジソ(赤紫蘇)はシソ科シソ属の春蒔きの芳香性の1年草で、ヒマラヤ、ミャンマー、中国が原産で、中国から渡ってきた古い時代の帰化植物で、本格的な栽培が始められたのは平安時代とされています。日本各地で栽培されてており、栽培種が逸出して野生化もしており、北海道・本州・四国・九州・沖縄の道端などに生育しています。
和風ハーブの代表となるものですが、防腐作用や殺菌作用があることが知られており、食用にされる葉、実、花は、生食のほか、刺身や麺類の薬味やつま、天ぷら、漬物、ジュースなどに使われています。また、全体が赤紫色であるため、梅干しの着色などには古くから使用されています。
アカジソの花
ニラ
ニラ(韮・韭)はヒガンバナ科ネギ属に属する多年生草本で、シベリア、モンゴル、中国が原産地で、中国から渡ってきた古い時代の帰化植物です。広く畑に栽培されており、野生として空き地や道路脇や畦道や河川敷などに広く分布しています。欧米では栽培されておらず東洋を代表する野菜です。
古代においては「みら」と呼ばれていましたが、院政期頃から不規則な転訛形「にら」が出現し、「みら」を駆逐して現在に至っています。近世の女房言葉で二文字(ふたもじ)と呼ばれており、一部には方言として残っています。
ニラの花
モロヘイヤ
モロヘイヤ(アラビア語名)は和名がシマツナソ(縞綱麻)で、アオイ科ツナソ属(コルコスル属)の一年生草本で、原産地は中近東、熱帯アジア、あるいはインド西部やアフリカのエジプト原産ともいわれています。現在では、夏の食材(葉菜)の一つとして流通するようになり、モロヘイヤの名でよく知られるようになっています。
モロヘイヤの名前の由来は古代エジプト時代にさかのぼります。王様の病がモロヘイヤのスープを飲むとたちまち快復し、「ムルキーヤ」(王様の野菜)と言われたそうで、それが訛って、モロヘイヤと呼ばれるようになりました。
モロヘイヤには成熟した種子、成熟中の種子、成熟種子の莢(さや)、発芽からしばらくした若葉などに毒となる強心配糖体が含まれますので、収穫時期には十分に留意して、種子やその莢が混入しないようすることが非常に大切になります。
モロヘイヤの花
ローゼル
ローゼルはアオイ科フヨウ属の多年生亜低木のハイビスカスの一種ですが、日本では冬越しが困難なために一年草として扱われており、和名はローゼルソウです。熱帯アフリカ原産であり、世界各地の熱帯で広く栽培されています。日本には江戸時代の嘉永4年(1854年)に伝来したという記録が残されていますが、明治時代にシンガポールより沖縄に伝わって、栽培されるようになり始めたとされています。
ローゼルの肉質の萼と副萼は食用に適しており、シロップやジャム、スープなどや乾燥してお茶(ハイビスカスティー)としても利用されています。ハイビスカス・ティーは赤く、クエン酸などの植物酸が豊富で酸味があるさわやかな嗜好飲料として、ビタミンⅭやペクチンなどが豊富なため風邪や咽頭痛の薬としても使用されることがあります。
ローゼルの花









