海岸段丘の農園日誌

湘南の海岸段丘の一角に借りている家庭菜園などで行っている色々な活動を記録しています。

日々の花(040)(12月16日)

 日々の花の第四十回目です。本ブログには日々撮影した花の写真の中から選定していますが、基本的には植物全体の姿と花に近づいて花を撮影したものの二つを基本として掲載しています。
 植物の名称の判別はスマホアプリのPicture Thisによる判別機能を中心にしており、その他の種類の判断材料については、みんなの趣味の園芸(NHK)、LOVEGREEN、庭木図鑑植木ペディアなどを主に利用しています。当該植物の様々な説明についてはWikipedia、みんなの趣味の園芸(NHK)、Picture This、LOVEGREEN、庭木図鑑植木ペディア、コトバンクなどに記載されているものを参考にして、自分なりの文章にした上で記載しています。
 本日(12月16日)については、モクビャッコウ、ホソバヒイラギナンテン、ザルギク、ツワブキ、サザンカを掲載します。


 モクビャッコウ
 モクビャッコウ(木百香・木白虹)はキク科モクビャッコウ属の一属一種の常緑低木で、トカラ列島以南の琉球や小笠原諸島の硫黄島、台湾や中国大陸南部などに分布し、海岸の隆起サンゴ由来の岩場などに自生しています。野生のものは護岸工事や園芸用、薬用などのために過剰に採取されてしまったことから、2024年版の環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類とされています。
 葉や茎には灰白色の短毛が密生していることから、きれいなシルバーリーフになり、近年になってから観賞用として関東以南では庭園樹として植栽されることが多くなりました。


 モクビャッコウの花


 ホソバヒイラギナンテン
 ホソバヒイラギナンテン(細葉柊南天)はメギ科メギ属の常緑低木で、中国原産で日本には明治初期に渡来したと言われています。生長が遅く日陰でも育つことなどから、管理が容易なため庭園樹としてよく利用されています。花の咲くものが少ない晩秋になってから咲くことから、貴重な花粉や蜜源としてスズメバチなどが集まります。
 名前の由来は近縁種のヒイラギナンテン(柊南天)に比べて、葉が細長いことに由来しています。


 ホソバヒイラギナンテンの花


 ザルギク
 ザルギク(菊)はキク科キク属で、小田原市久野の「ざる菊園」で公開されて知られるようになったキクの一種ですが、基本種はクッションマム系の品種だとされています。本種は手をかけなくても枝が多く分かれて、笊を伏せたような形をして花がドーム状に咲くことからザル菊と名付けられています。


 ザルギクの花


 ツワブキ
 ツワブキ(石蕗・艶蕗・橐吾(タクゴ))はキク科ツワブキ属の常緑多年草で、日本では本州の太平洋側では福島県以南、日本海側では石川県から西の地域及び四国、九州、南西諸島に分布しており、朝鮮半島南部、済州島、台湾、中国東南部に分布しており、海岸近くの岩場などに生え、初冬に黄色い花を咲かせます。
 和名のツワブキという名前には諸説がありますが、葉が丸く、艶があり、ハート型でフキの葉に似ていることから艶のある葉をもったフキという意味の「ツヤブキ」が転じたという説が有力です。昔から民間薬(ツワブキの根茎を乾燥したものを生薬「橐吾(タクゴ)」という)や食用野草(若い葉柄)として知られて、観賞用に庭園などに植えられることもあります。


 ツワブキの花


 サザンカ
 サザンカ(山茶花)はツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹の小高木で、日本の固有種で、山口県以南の各地に自生しています。佐賀県神崎郡の千石山にあるサザンカの純林は自生の北限とされて、国の天然記念物になっています。
 サザンカという名前はツバキの漢名であるサンサカ(山茶花)が転訛したもので、当初はサンザカと呼ばれていましたが、園芸品種が作出されるようになった江戸時代初期以降は「サザンカ」という名前が定着しており、1869年には欧米に渡って広く世界で栽培されています。
 原種の花は白ですが、300種以上ある園芸品種は赤色を主に多様な色があります。同じ科のツバキ(椿)に似てはいますが、様々な違いがあり、特にツバキの花は花全体が落下するのに対し、サザンカの花は花びらが一枚一枚散ります。
 サザンカ(赤色)


 サザンカの花(赤色)


 サザンカ(桃色)


 サザンカの花(桃色)

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