海岸段丘の農園日誌

湘南の海岸段丘の一角に借りている家庭菜園などで行っている色々な活動を記録しています。

日々の花(031)(10月15日)

 日々の花の第三十一回目です。本ブログには日々新たに撮影した写真の中から選定していきますが、基本的には植物全体の姿と花に近づいて花を撮影したものの二つを基本として掲載しています。
 植物の判別はスマホアプリのPicture Thisによる判別機能を中心にしており、その他の判断については、みんなの趣味の園芸(NHK)、LOVEGREEN、庭木図鑑植木ペディアなどを主に利用しています。当該植物の様々な説明についてはWikipedia、みんなの趣味の園芸(NHK)、Picture This、LOVEGREEN、庭木図鑑植木ペディア、コトバンクなどに記載されているものを参考にして、自分なりの文章にした上で記載しています。 
 本日(10月15日)については、ネコノヒゲ(クミスクミン)、ヤナギバルイラソウ、ショウジョウソウ、センニチコウ、ダリアを掲載します。


 ネコノヒゲ(クミスクチン)
 ネコノヒゲ(猫の髭)(クミスクチン)はシソ科オルトシフォン属の多年生草本で、原産地はインドからマレー半島です。一般的には花壇や鉢植えで観賞用として育てられることが多いですが、日本には当初、薬用植物として導入されました。葉に利尿作用や血圧を下げる効果のある成分を含んでおり、「クミスクチン茶」の名前で健康茶の一種として出回っています。
 雄しべが長く猫の髭に似ていることからネコノヒゲと呼ばれており、猫の髭をマレー語で「クミスクチン」と呼び、この名前が一般的に使用されています。日本では耐寒性が弱いことから、1年草として扱われていることも多いようです。


 ネコノヒゲ(クミスクチン)の花


 ヤナギバルイラソウ
 ヤナギバルイラソウ(柳葉ルイラ草)はキツネノマゴ科ルイラソウ属の常緑低木の栽培種で、原産地はメキシコ、南米にかけての熱帯地域です。別名はムラサキイセハナビ、ヤナギバスズムシソウとも呼ばれています。
 沖縄本島へは1974年頃に駐留米軍により非意図的に持ち込まれたともされており、環境への適応性も大きいことから沖縄、九州、四国の各地では既に帰化しているとされています。環境省の「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」において、小笠原や南西諸島へ定着段階の「その他の総合対策外来種」に挙げられています。


 ヤナギバルイラソウの花


 ショウジョウソウ
 ショウジョウソウ(猩猩草)はトウダイグサ科トウダイグサ属の常緑低木で、原産地は北アメリカ南部~ブラジルですが、古くから世界の熱帯-亜熱帯各地に広がり、野生化しています。日本には19世紀後半の明治年間に渡来し、園芸用に栽培されていましたが、逸出した結果、現在では奄美群島・大東諸島・琉球諸島では畑地や原野に広く自生し、小笠原諸島にも帰化しています。
 熱帯地域では多年草ですが、日本では一般に春播きの一年草として扱われています。和名のショウジョウは、赤い苞を猩猩の赤い顔に喩えたもので、猩猩は古代中国で創られた空想上の獣のことで、赤い長髪で酒好きの猿に似た生き物のことです。


 ショウジョウソウの花


 センニチコウ
 センニチコウ(千日紅)はヒユ科センニチコウ属の春播き一年草で、園芸植物として広く栽培されています。日本には江戸時代に渡来しており、花が長い期間(ほぼ半年間)に渡って咲き、個々の花はあざやかな花色を長く保ち続けます。このことから、「ヒャクジツコウ(百日紅)」と書かれる「サルスベリ」に対し、「センニチコウ(千日紅)」とよばれています。
 センニチコウの球状の花は多くの小さな花の集まりで、花びらに見えているのは花びらではなく、「苞(ほう)」とよばれるものです。ほんとうの花は、苞の間にある1ミリほどの小さなものです。


 センニチコウの花


 ダリア
 ダリアはキク科ダリア属の多年生草本で、原産地はメキシコからグアテマラにかけての高地で、性質上冷涼な気候を好みます。日本には江戸時代末期にオランダより渡来し、花の美しさからテンジクボタン(天笠牡丹)と呼ばれていました。ダリアの名前は1789年にスペインのマドリード植物園に種で送られたものが、そこで花を咲かせ、それを図解で紹介したスウェーデンの植物学者アンドレー・ダールに因んでダリアと名付けられました。
 耐暑性は比較的強く、耐寒性は弱い植物で、球根や種子で冬越します。植物自体は丈夫で作りやすいため世界中で栽培され、新品種も毎年発表され、今までに作られた品種は3万品種を超えると言われています。



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