海岸段丘の農園日誌

湘南の海岸段丘の一角に借りている家庭菜園などで行っている色々な活動を記録しています。

日々の花 025(08月27日)

 日々の花の第二十五回目です。本ブログには日々新たに撮影した写真の中から選定していきますが、基本的には植物全体の姿と花に近づいて花を撮影したものの二つを基本として掲載しています。
 本日(08月27日)については、鎌倉の大巧寺(だいぎょうじ)において、8月23日に撮影したハナトラノオ、オカトラノオ、ボタンクサギ、ヤブラン、タイワンシュウメイギク、シュウメイギクを掲載します。


 ハナトラノオ
ハナトラノオ(花虎の尾)はシソ科ハナトラノオ(フィソステギア)属の北アメリカ東部原産の宿根植物で、日本へは大正時代に導入されました。別名はカクトラノオ(角虎の尾)と呼ばれており、花穂が細長い四角錐で、花が四方に向かって規則正しく並んで咲くことに由来しています。
 日本では園芸植物として育てられており、大変丈夫な性質で、一度植えると放置していても地下茎で増え、半野生化することがあるようです。


 ハナトラノオの花


 オカトラノオ
 オカトラノオはサクラソウ科オカトラノオ属の多年草で、原産地 がロシア東部から朝鮮半島、日本列島、中国東部から南部、台湾に分布しています。
 オカトラノオは平地から低い山地の日当たりのよい草地や道端に見られる多年草で、冬は地上部が枯れます。茎はまっすぐに立ち上がり、多数の卵形の葉をつけて、茎の先端に長さ15㎝前後の花穂をつけ、多数の花を咲かせます。地下には細長い地下茎が多くあり、地下茎を伸ばして増えていきますので、群生していることが一般的です。


 オカトラノオの花


 ボタンクサギ
 ボタンクサギ(牡丹臭木)は中国中南部、ヒマラヤ地方を原産とするクマツヅラ科クサギ属の落葉低木で、半球状の花をボタンに見立て、葉に臭気があることからボタンクサギと命名されています。日陰に強いことから、観賞用として高木の下や建物の北側に植栽されることが多いです。
 ボタンクサギの開花は7~9月で花期が長く、枝先に小花が直径10~15㎝の半球状に集まって咲いています。それぞれの小花は細い筒型で先が五つに裂け、四つある雄しべが花の外に突き出ています。花の後にできる果実は直径1㎝ほどの球形で、藍紫色に熟します。


 ボタンクサギの花


 ヤブラン
 ヤブラン(藪蘭、薮蘭)は、キジカクシ科ヤブラン属に属する多年草で、東アジアの中国や朝鮮半島、日本では主に関東以西の本州・四国・九州・沖縄に分布しています。山野の林内で樹木の下草として自生し、庭園の日当たりの良くないところの下草や縁取りなどとして植えられています。
 ヤブランという名前の由来は、藪に生えて葉の形がランに似ていることから、この名が付けられたと言われています。地方ではテッポウダマ(福島県)、ネコノメ(新潟県)、ジャガヒゲ(岐阜県)、インノシポ(鹿児島県)などの地方名でも呼ばれていあます。


 ヤブランの花


 タイワンシュウメイギク
 タイワンシュウメイギク(台湾秋明菊)は台湾に自生するキンポウゲ科イチリンソウ(アネモネ)属の多年草で、名前に菊とありますが、アネモネの仲間で、一度庭植えすれば、手間がかからず毎年咲きます。
 タイワンシュウメイギクは白い花を夏から秋にかけて咲かせますが、中国から日本に渡来したシュウメイギクは赤紫色で、近縁種ということもあって、タイワンシュウメイギクとシュウメイギクとの交配種もあります。


 タイワンシュウメイギクの花


 シュウメイギク
 シュウメイギク(秋明菊)はキンポウゲ科イチリンソウ(アネモネ)属の多年生植物で、名前にキクが付いていますが、キクの仲間ではなくアネモネの仲間です。また、シュウメイギクは中国から古い時代に日本へ入ってきた帰化植物で、文献上では「花壇綱目」に「秋明菊」の名前で記載がされていて、日本に定着していたことが窺えており、日本の園芸書には秋明菊、秋牡丹で紹介されていました。
 花色は赤紫色ですが、近年、近縁種との交配品種が市販されるようになり、弁数が少ない品種や白色の品種が多く栽培されており、一部では名称の混乱しています。近縁のアネモネなどと同様に、プロトアネモニンを含み有毒で、乳液に触れるとかぶれを引き起こすことがあります。


 シュウメイギクの花

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