海岸段丘の農園日誌

湘南の海岸段丘の一角に借りている家庭菜園などで行っている色々な活動を記録しています。

様々な春の花 12

 様々な春の花の12回目です。
 本日はベニバナユウゲショウ、トキワツユクサ、アカツメクサ、シロツメクサ、ワイヤープランツ、マンシュウキスゲ、ヒメツルソバ、エバーラスティングフラワーを掲載します。


 これまで「様々な春の花」も12回続けてきましたが、1枚だけの写真では植物の姿を十分に表現しきれるのか疑問も生じてきました。また、我が家の看板犬のトラオくんとの散歩の道すがらなどにこれまで知らなかった目新しい植物も多々ありました。
 このため、植物名を判定するスマホの有料アプリである「PictureThis」を導入して以降、植物名については容易に判定出来るようになりました。しかしながら、自分自身の勉強のために説明などについて様々検索して参考にして文章化してはいますが、著作権などの問題もありますので、そのままコピペをすることもままなりません。そのため纏めるのに時間を要して、公開するのに時間が掛かってしまっていました。
 畑作業も本格化している中、インド関係の仕事も入ってきている状況では時間が不足していますので、「日々の花など」として、数種の花などを写真(2~3枚)で表現したものにして、1週間に数回出せるようにしていければと考えています。
 筆者の都合で勝手を言いますがよろしくお願いします。


 ベニバナユウゲショウ
 ベニバナユウゲショウ(紅花夕化粧)はアカバナ科マツヨイグサ属の南アメリカ原産の多年草で、きれいな花を咲かせるため世界じゅうで栽培されています。日本には明治期に園芸植物として導入され、しばらくは、こぼれダネから野生化する程度でしたが、2000年代に入ってから突如爆発的な勢いで繁殖し、現在では道ばたでごく普通に見られる帰化植物となりました。
 初夏から秋にかけて、桃色の花を次々と咲かせ、花の直径は1.5㎝ほどで、花びらは4枚です。ユウゲショウ(夕化粧)の名前は、夕方になると化粧をしたように一斉に花を咲かせることから来ていると言いますが、実際には昼咲きで、朝に開花して夕方には閉じてしまうものが多いようです。


 トキワツユクサ
 トキワツユクサ(常磐露草)は観賞用として昭和初期に南アメリカから持ち込まれましたが、現在は多くが野生化しており、ツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草の帰化植物で、外来生物法により要注意外来生物に指定されています。特に樹木の下に入るとその他の植物を圧倒してしまい、トキワツユクサの群落だけになってしまうことがあるからです。
 茎は赤紫色で細く、地面を匍い、長さは1mほどになり、葉は3-6㎝の先の尖った卵形で縁は波立ち、1㎝ほどの葉鞘になりその縁に白い毛が列生して、葉裏は赤くなっています。
茎の頂部に数個の花からなる花序をつけ、白い花で直径1.5㎝ほどです。


 アカツメクサ
 アカツメクサ(赤詰草)はマメ科シャジクソウ属の一種で、和名ではアカツメクサとも、あるいは一般に赤クローバー、レッドクローバーとも呼ばれています。和名の由来は、シロツメクサ(白詰草)に対するもので、花色が紅紫色なので赤詰草とされています。日本には明治初期に牧草として移入され、現在では日本全土の草地などにふつうに見られる多年草のヨーロッパ原産の帰化植物です。
 茎は立ち上がり、高さ20~60cmになり、茎には褐色の開出毛が多いです。葉は3小葉からなる複葉で、下部に着く葉では葉柄が長く、上部の葉では短いです。小葉は下部の葉では広倒卵形で、長さ 2~5 cm、上部の葉では楕円形~卵形になっています。葉の表面にはふつう淡色の逆V字型模様があり、裏面には白軟毛があります。花期は5~8月で、長さが1.3~1.5cm ほどの花が多数(30~70個)集まって球状の花序を形成します。


 シロツメクサ
 シロツメクサ(白詰草)はマメ科シャジクソウ属の帰化植物で、日本中で見られる身近な草花です。日本に入ってきたのは意外と遅く、江戸時代末期のことで、1846年にオランダから日本に伝えられたとされています。シロツメクサそのものが輸入されたのではなく、丸くフワフワとした花を乾燥させたものが、オランダ渡来のガラス製品(ギヤマン)や陶器を守る緩衝材とし利用されていたのです。箱に敷き詰められていたことから「詰め草」という名がつき、白い花は「白詰草」、赤い花は「赤詰草」と呼ばれました。日本のシロツメクサは緩衝材として使われていた中に種子が含まれ、発芽したのが始めだとされています。
 シロツメクサにはマメ科植物の特性から、根の中に窒素を取り込むため、他の作物の肥料=緑肥(りょくひ)にすることができました。このため、牧草や緑肥として利用する目的でも輸入され、それが野生化して全国的に広まったのです。戦後は、窒素を含む化学肥料が普及したことから、緑肥を使われることは少なくなりました。
 シロツメクサの葉は斑紋が入った3枚の小葉からなる三小葉で、つる性の茎が地面を這うように伸び、花茎の先端に球状に白い小花を咲かせます。時折見つかる四小葉のものは「四つ葉のクローバー」として珍重されます。子供が摘んだ花を編んで髪飾りや冠作りを楽しむことでも知られています。


 ワイヤープランツ
 ワイヤープランツはニュージーランド、オーストラリア原産のタデ科ミューレンベッキア属の常緑低木です。蔓状、匍匐性の低木で、長さが1~5 m、絡み合って高さ1~2mになります。茎は細くて強い針金状で、特に上部では平伏又は攀縁、節から根を出して伸びていきます。1cmほどの小さな丸い葉が密につく姿が好まれ、観葉植物としての一面も持ち、枝垂れるように這い広がるので、コンテナやハンギングバスケットの縁取り、グラウンドカバーなどに好んで利用されています。暑さには強く、寒さには弱い性質で、日向から半日陰で生育し、明るい窓辺であればインテリアとしても楽しまれています。


 マンシュウキスゲ
 マンシュウキスゲ(満州黄萱)はユリ科ワスレグサ属の多年草で、分類体系によってはワスレグサ科とされることもある中国原産の植物です。草丈は50~150㎝位で、根際から生える葉は幅の広い線形となっており、茎先に花の直径7~8㎝の黄色の花を1輪から数輪つけます。花は夕方に開いて翌日の午後にはしぼみます。開花時期は5~6月となっています。


 ヒメツルソバ
 ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)はヒマラヤ、インド北部原産で、タデ科イヌダテ属の蔓性常緑多年草で、ピンクの金平糖のような小さな花を咲かせます。草丈は10〜20cmで、地面に這いながら長期間(4月から翌年1月)に渡って開花し続けるので、グランドカバーやロックガーデン等で用いられています。  
 しかし、ピンクの花のように見えるのは、5深裂した萼で、花弁はありません。地面際に咲くことから埃を被って花色がくすんで見え、花色が鮮やかな桃色ではなく、小さいことから見過ごされがちです。群生している場合は、シバザクラ(芝桜)ほどではありませんが、薄桃色のカーペット状になって人目を引くようになります。


 エバーラスティングフラワー
 エバーラスティングフラワーはヨーロッパおよびアメリカに分布するキク科ムギワラギク(ヘリクリサム)属の多年草で、草丈は10〜30cm程度に⽣⻑します。主に乾燥させた花がポプリなど⽤いられ、ハーブ茶として利⽤されることもあります。
 エバーラスティングフラワーは野生では乾燥した砂地、荒野、松林などで見られ、シルバーリーフとして花壇に植えられることもあります。花は乾燥してもあまり色褪せないので、花輪やドライフラワーなどに利用されます。

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