海岸段丘の農園日誌

湘南の海岸段丘の一角に借りている家庭菜園などで行っている色々な活動を記録しています。

様々な春の花 6

 春の花の6回目です。 
 本日は、モッコウバラ、カラムラサキツツジ、クヌギ、フジ、ミツマタ、ムラサキセキナン、トキワガマズミ、ウェストリンギアを掲載します。


 モッコウバラ
 モッコウバラは中国原産のバラの原種の1つで、つるバラの中でも最も大きくなるランブラーと言う種類に分類され、枝にはトゲがなく、春に多くの花を咲かせます。黄花と白花のものがあり、花は直径3cmと小柄で、白花の方が強い香りを放ちます。日本には江戸時代に黄色の八重咲き品種が渡来して、和名はインド原産の植物からとれる芳香剤の「木香(モッコウ)」の香りに似ていることから名付けられたと言われています。


 カラムラサキツツジ
 カラムラサキツツジ(唐紫躑躅)はツツジ科ツツジ属の落葉低木で、3-4月にかけて桃紫色の花をつけます。朝鮮半島、中国東北部に自生して、日本には殆ど自生しておらず、日本では植物園などで栽培されているものにほぼ限られています。
 日本の対馬や九州北部、中国地方などに分布するゲンカイツツジ(玄海躑躅)はこれの変種です。カラムラサキツツジを「ゲンカイカラツツジ」と呼ぶこともあります。一方、ゲンカイツツジを本種と区別しない分類もあります。


 クヌギ
 クヌギは里山の雑木林に最も普通にみられ、大きな丸いどんぐりをつけ、樹液に昆虫が多く集まるなど、なじみの深いブナ科の落葉高木です。幹は直立し、樹皮は縦に細かく裂けて、やや太い枝に,細長い葉が互生し,先端部に特に集まるということはありません。花は4月ころ、葉よりやや早く咲き、雌雄同株です。雄花は新枝の下部や下位の芽から房になって垂れ下がり、雌花は新枝の上部の葉腋(ようえき)の短い柄に1~2個つきます。どんぐりは丸く、直径約1.5cmで、殻斗には長く反り返った鱗片があって、どんぐりは2年で成熟します。本州(岩手県・秋田県以南)、四国、九州、琉球、朝鮮、中国、台湾、インドシナ半島北部、ヒマラヤ南麓に広く分布しています。薪炭材として広く利用されて、切株から萌芽する能力が高く、それを利用して薪炭林が維持されるため、本来の樹形とは異なり、基部から枝分れした形が多く見られます。木材は器具、船舶、車両などに使われ、シイタケの榾木(ほたぎ)として最も普通に用いられています。


 フジ
 フジは生活や伝統文化に密接な関連をもつ日本固有種で、マメ科の落葉つる性木本で、ノダフジ(野田藤)とも言います。茎は初め草質で、生長が早く、長く伸び、右巻きに他の物に巻きつき、後に木質化して肥大し、直径が数十cmになります。観賞用に栽培されるものは藤棚として整枝されて、花を楽しみます。9~19枚の奇数小葉をつける大きな羽状複葉で,長さ20~30cmになり、小葉は卵形で先がとがり、長さ4~10cmです。4~5月頃に長く垂れ下がる総状花序を伸ばして、多数の蝶形花をつけますが、花序は普通は20~50cmで、長いものでは2mにも達する園芸品種もあります。花は美しい紫色で藤色と呼ばれますが,白色や淡紅色の花色の園芸品種もあります。果実は細長く、扁平で長さ15~30cmになり、果皮は木質で固く、細かい毛が密生しています。冬に空気が乾燥してくるとはじけて,円形,扁平な種子を飛び散らせます。分布域は、本州、四国、九州の低山地や平地に生えます。つるは非常に丈夫なので、椅子や籠などの家具として利用されたり、かつては繊維をとり、織物にしたり、ロープのように利用されていました。


 ミツマタ
 ミツマタはジンチョウゲ科の落葉低木で、中国原産で古くに日本に渡来して、各地に栽植されています。枝は3本ずつに分かれ黄褐色で、葉は薄く広披針形をしており、裏面には白みがあります。3〜4月に葉の出る前に枝先の頭状花序に黄色の花を下向きに開きます。萼は長さ8〜15mm,筒形で先が4裂,花弁はありません。花を観賞用にすることもありますが、樹皮の繊維が非常に強く、コウゾとともに和紙の原料のひとつとなっています。


 ムラサキセキナン
 ムラサキセキナン(紫石楠)はイベリア半島原産の常緑低木で、樹高は0.5~5mで、ツツジ属シャクナゲ亜属シャクナゲ節に分類されて、園芸種の交配親に用いられています。花の時期は4月下旬~5月中旬で、花の色は淡紅色、白色、黄色などです。


 トキワガマズミ
 トキワガマズミは地中海沿岸のヨーロッパ及び北アフリカを原産とするスイカズラ科の常緑低木で、樹高は2〜3m程度になります。刈込みによく耐えますので、垣根にもしばしば使われます。白い花はよい香りが漂い、つぼみの期間が長く、つぼみが可愛らしくて観賞価値があるとともに、花が終わった後に実る青い光沢のある果実が美しい姿をみせます。本種は暑さ・寒さにも強く、日当りを好みます。


 ウェストリンギア
 ウエストリンギアはシソ科の常緑低木で、樹高は1.5mになります。別名をオーストラリアンローズマリーと言い、木立性のローズマリーに良く似た形状をしています。違いは、ウエストリンギアの方が葉の色が淡く枝も華奢で柔らかく、触れても香りがしません。花はローズマリーに良く似た薄紫の小花を咲かせます。ウエストリンギアは日当たりさえ良ければ(真夏と真冬以外は)一年中花が楽しめる四季咲きで、特に春から初夏は花数も多くて、楽しめます。ローズマリーに比べて生長が早く、茂みになります。

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